2024年9月にマイナーチェンジを受けたホンダ シビック。今回特筆すべきは、やはり「RS」の追加だろう。タイプRよりはるか以前よりホンダに存在する「走りの一台」の復活に、クルマ好きの血が騒がずにはいられない!!

※本稿は2024年10月のものです
文:ベストカー編集部/写真:中里慎一郎
初出:『ベストカー』2024年11月26日号

■49年ぶりに「RS」の二文字が復活!

2024年9月にホンダ シビックがマイナーチェンジ。同じタイミングで新たに「RS」が追加された

 ホンダにとって……というよりシビックにとって『RS』は特別な存在で、1974年、初代シビックに設定された、ちょっとスポーティで走りが気持ちいいモデルとして存在感を放っていた。

 そして11代目となる現行型シビックに49年ぶりにRSが復活した。

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■エンジンも足回りもRS専用に新開発!

直線基調のインパネは低く前方視界に優れる。RSではレッドストライプがアクセントとなる。6MTのみの設定

 RSのパワートレーンは1.5Lターボのみでe:HEVの設定はない。しかも6速MT専用で、CVTの設定はない。かなり割り切ったモデルなのだ。

 現行型シビックはガッチリとした車体としなやかに動くサスペンションで高いロードホールディングを見せ、操舵に対する車体の動きがリニアで懐の深い操安性が魅力。けっしてスポーツモデルではないのだが、運転が楽しくなる、気持ちのいい走りが楽しめるクルマだ。

 RSはその「素性」をさらに磨き上げた。ロール剛性を11%高めたサスペンションのみならず、操舵に対するレスポンス、リニアリティを高めたステアリング剛性などは走り出した瞬間、シャキッとした乗り味で実感できる。

 足は硬いのだが、車体が受け止めしっかりとストロークするので荒れた路面の一般道でもゴツゴツした感覚はない。センター付近の手応えにしっかり感が増し、操舵に対する車体の反応が緻密になったのでコーナリングが気持ちいい。

 そして何より特筆ポイントは、エンジンの回転落ち。従来型ではアクセルオフ時にエンジン回転が残る印象で、シフトアップ時のつながりが悪かったのだが、RSではフライホイール軽量化などで切れ味のいいエンジンレスポンスを実現。

 MTでのリズミカルな走りは信号待ちからの加速でも心地いい。e:HEVもいいけど、やっぱりエンジンも楽しい。

ホンダ シビック 主要諸元

●ホンダ シビックのグレードと価格
・e:HEV EX……430万7600円
・e:HEV LX……399万8500円
・RS……419万8700円
・EX……379万8300円
・LX……344万8500円

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