音楽好きなドライバーに向けて、その音楽をより良い音で楽しむための“コツ”を全国の有名カーオーディオ・プロショップに訊き、紹介している当連載。今回は、スマホを中心に据えたシステムアップ法を解説していく。

取材に応じてくれたのは、大阪府高槻市の実力ショップ『カーオーディオクラブ』の高橋さんだ。

◆音楽ストリーミングサービスはどれも高音質。車内でもこれを活用しない手はない!

早速『カーオーディオクラブ』の高橋さんに、スマホにて音楽を楽しむことの是非から訊いた。

「車内でスマホにて音楽を聴くことは、もはや常識となっています。音質的にも至って良好ですし。なのでシステムアップを図ろうとするときには、これを中心に据えて考えれば良いと思っています。

ちなみにスマホのソースユニットとして実力は、音楽ストリーミングサービスの普及により一層高くなりました。最近のストリーミングアプリは、おしなべて高音質です。スマホ内に格納してあるMP3ファイルを再生するのと比べて、確実に音が良いです。

ところでこの10月からは、ハイレゾストリーミングサービスの『Qobuz(コバズ)』も使えるようになりました。選択肢もさらに増え、状況はますます好転しています」

『カーオーディオクラブ』にて製作されたオーディオカー(メルセデス-ベンツ・A180)。

◆どの音楽ストリーミングサービスを使うかは、好みと使い勝手で選択を!

「なお音楽ストリーミングサービスはさまざまありますが、どれを活用されても良いでしょう。突き詰めて検証すれば音の差はなくはないのですが、純正オーディオと繋げて聴く分にはほぼ差が出ません。現状『Qobuz』はまだ日本の楽曲が少な目の印象ですが、その他はその点でもほぼ差がないと思います。

で、カーオーディオシステムとどう繋ぐかですが、サウンドコンテストに出場するようなおクルマでなければ、Bluetooth接続で問題ないと思います。またはお使いのメインユニットがApple CarPlayとandroidautoに対応している場合には、CarPlay接続もお薦めです。Bluetooth接続でも曲送り等の主要操作を車載機やステアリングリモコンで行えますが、CarPlay接続の場合はアプリの表示をそのまま車載機のモニターに映し出せて、すべての操作をモニター上にて実行できます。

ちなみに音にこだわった接続法を実行すると、使い勝手が落ちていきます。対してBluetooth接続とCarPlay接続は利便性が高く、それを手放してしまうのは現実的ではありません」

『カーオーディオクラブ』にて製作されたオーディオカー(メルセデス-ベンツ・A180)。

◆システムアップは、知識と技術のあるカーオーディオ・プロショップで♪

「続いてはシステムアップの仕方についてお話しします。まず純正メインユニットはそのままで良いでしょう。そもそも交換しづらい車種が増えていますし、最近の純正メインユニットはスマホ連携力が高いです。

で、機器の交換や追加は、スピーカーからで良いと思います。純正スピーカーにはコストが注がれておらず、実にチープです。それを市販品へと換えれば、確実に音が良くなります。

そしてその次にはパワーアンプ内蔵DSPを導入すると、緻密にサウンドチューニングを行えて、音楽信号の増幅もより良いコンディションで実行できます。

なおスピーカー交換をはじめとするシステムアップは、ぜひ専門店にてご相談ください。昨今のクルマはシステムが複雑化していて、機器を換えることで純正の機能が使えなくなることがあります。専門店なら、そのようなトラブルを回避可能な知識と技術を持っています。

お近くでしたらお気軽にお越しください。さまざまなご提案をさせていただけると思います。お待ちしています」

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