日本にはまだまだ純ガソリンのスポーツカーが沢山ある。その種類は大小様々でGRヤリスやGRカローラのような1.6Lエンジンのクルマもあれば、スープラのような3L 直6エンジンを搭載したクルマだっている。そこで今回は「今、日本でイチバンのターボスポーツはどれだ?」と題してターボ車を選んでいく。

※本稿は2024年9月のものです
文:岡本幸一郎/写真:トヨタ、ホンダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年10月26日号

■直3から直6まで名だたるスポーツモデルから選ぶ

日本の4気筒スポーツターボ代表はシビックタイプR。パワー、フィール、音すべてよし

 GRヤリス、GRカローラやレクサスLBXのモリゾウ仕様に搭載される、わずか1.6Lで300psオーバーを誇るG16E-GTSは、モータースポーツで勝つことを目的に開発されただけあって、このクラスで世界最強といえる性能を実現している。

 3気筒のサウンドが個人的にはどうにも好きになれないのだが、ブーストされて強烈に盛り上がるトルクは刺激的で楽しい。

 世界最強といえば、FFの量産車で世界最速を目指すシビックタイプRのK20Cは、レスポンスがよく全域パワフルで吹け上がりも痛快だ。いかにも抜けのよさそうな低く響く4気筒サウンドも気持ちよい。

 直4でスポーティモデルといえば、一応スープラにも設定があるが、スープラならやっぱり唯一MTも選べる直6が本命だ。

 6気筒なら日産にも興味深いエンジンがある。スーパーウエポンのGT-Rは別格すぎるので置いておくとして、フェアレディZ/スカイラインが積むVR30DDTTが、それだ。

 スープラとでは、同じ3LだがV6と直6という違いと、最高出力で勝る日産勢に対し、最大トルクで上回るトヨタという違いがあるが、ドライブした印象としてはむしろ逆に感じられる気もする。

 どちらもレスポンスがよく吹け上がりがスムーズである点では共通していて甲乙つけがたい。

 強いていうと、個人的な好みでは、よりエキゾーストサウンドが美味しい直6のほうが微妙にお気に入りだ。ご存知のとおりBMW製ではあるが、イイものはイイ! ということで、ナンバーワンとしておきたい。

 思えばかつてトヨタにも1JZや2JZという直6の名機があって大好物だったのだが、今のスープラもそこはかとなく同じ薫りがする。ぜひまたトヨタにも頑張ってもらいたい。

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