ポルシェは10月23日、スポーツEV『タイカン』の最強グレード「ターボGT」が、世界3大陸で3つのサーキット記録を達成した、と発表した。

ドイツのニュルブルクリンク北コース、アメリカのウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカに続き、今回は中国の上海国際サーキットで新記録を樹立した。

上海国際サーキットでは、ポルシェの開発ドライバーのラース・カーンが、2分11秒28のタイムを記録。これは量産車として最速のラップタイムであり、同サーキットで公式に認定された初めての記録となった。

タイカン・ターボGTは、最大出力が1100ps以上に達する高性能EVだ。リアアクスルには、半導体材料として炭化ケイ素を使用したより強力で効率的なパルスインバーターを採用している。また、インテリジェントな軽量構造により、『タイカン・ターボS』と比較して最大75kgの軽量化を実現した。

さらに、「ヴァイサッハパッケージ」を装備したモデルでは、後部座席を取り除くことでさらなる軽量化を図り、サーキット走行に特化した仕様となっている。

記録達成時には、安全性を考慮してロールケージやレーシングバケットシートなどの安全装備を搭載。オプションのピレリ「トロフェオRS」タイヤを装着して記録に挑んだ。

ポルシェ アクティブライド サスペンションのGT専用チューニングも標準装備。ダイナミックな走行状況下でも、路面との接地を実現している。

タイカン・ターボGTは、2024年春からポルシェの電気自動車ラインナップに加わった。今回の記録樹立により、電気自動車の性能の高さと、ポルシェのスポーツカー開発の技術力が改めて示された形だ。

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