真夏の車内は暑い。クルマで出かけても、帰りに暑いクルマに乗り込むのがイヤで、電車で帰りたくなるほどだ。そんな暑がりドライバーを助ける画期的方法を日産が研究中だ。クルマの塗料で人工的に放射冷却を起こして車内温度の上昇を抑えるという。なにソレ!?
※本稿は2024年8月のものです
文:ベストカー編集部/写真:日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年9月26日号
■車内の温度上昇を抑制する塗料
日産が2024年8月6日、夏季の直射日光による車内温度上昇を防ぎ、エアコン使用時のエネルギー消費を抑えることで、燃費や電費向上に役立つ「自動車用自己放射冷却塗装」の実証実験を公開した。
この塗装に用いられる塗料は、晴れた冬の夜間から早朝にかけて起こる放射冷却を人工的に引き起こすもので、放射冷却製品の開発を専門とするラディクール社と共同開発したもの。
塗料には自然界では通常見られない特性を持つ人工物質=メタマテリアルが採用され、太陽光を反射するのみならず、塗装面から熱エネルギーを大気圏外に放出し、車内の温度上昇を抑制するという。
日産は日本空港ビルデング株式会社の協力のもと、羽田空港ANAエアポートサービス使用車両で実証実験を行っているが、実験公開日当日でも、自己放射冷却塗装施工車と未施工車ではボンネット表面温度で約9℃の差が確認できた。
将来的な商品化を目指し開発中の本塗料。現状、塗膜の厚みが普通乗用車レベルにまでは薄くできていないということで、まずは救急車両など、特装車への採用を検討しているという。
今はまだホワイトのみという塗色の他色展開含め、今後に期待したい技術だ。
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