ペロブスカイトソーラーパネルを利用した充電不要の小型EVモビリティを開発するEVジェネシスが、災害時の停電や孤立集落への電力供給を目的とした、小型EV電配車を発表した。

日本では台風や地震などの自然災害が頻発し、被災地での避難生活の質が低下することが懸念されている。特に山間部の集落では、一般車両の通行が困難になることが多い。このような状況で活躍が期待されるのが、今回開発された小型EV電配車だ。

この電配車には、安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが搭載されており、走行用と電配用の2種類のバッテリーを分けて使用することで、より多くの電力供給を可能としている。走行用バッテリーは150kmの走行が可能で、電配用バッテリーはスマートフォン600台分の充電が可能。電配車にはこのバッテリーを3台積載できる。

EVジェネシスは、電気の地産地消を目指し、ペロブスカイトソーラーパネルから発電した電力を無駄なく蓄電する技術を開発している。バッテリーと充電器は国際的な安全基準を満たし、防水性能も備えているため、豪雨の中でも使用可能となっている。

この小型EV電配車は、平常時には地域の物流や観光案内でも活用できるほか、災害時には被災地支援インフラの一部として、現代社会における新たなライフラインとなることが期待されている。

また、EVジェネシスでは次世代モーターを使用した1人乗りEVジャイロコプターの開発にも着手しており、未来の移動手段の実現も目指している。

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