昨今のSUVブームで人気のコンパクトSUV。最近では高価格帯のLBXが出る一方、ホンダは約200万円で買えるWR-Vを投入するなど幅広い価格のクルマが揃っている。その中でもトヨタ車はかなり売れているのだ。そこで今回は、トヨタに負けない魅力的なクルマと題してホンダ、日産のコンパクトSUVを探る。

※本稿は2024年9月のものです
文:片岡英明/写真:トヨタ、レクサス、ホンダ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年10月10日号

■コスパが魅力のWR-Vが大健闘

トヨタ ヤリスクロス(1170台)ヤリスクロスは例月7000台前後の販売だが、7月は認証不正問題で出荷停止となっていたためこの台数となった

 ヤリスベースに開発されたクロスオーバーがヤリスクロス。ボディを拡大してキャビンや荷室を広げ、同時に走りの実力も高めた。コンスタントに月販4000台以上を記録している。7月は1170台と失速したが、これは認定不正問題による出荷停止の影響だ。

 コンパクトSUVのベストセラー街道を突っ走り、ライバルは存在しないと思われた。だが、期待の星は春に発売されたホンダのWR-Vだ。発売開始から1カ月で1万3000台の受注を記録し、7月は3499台を記録している。

 WR-Vの最大の魅力は、押しの強いルックスと兄貴分のヴェゼルより広い室内空間だ。キャビンも荷室も広い。そして驚くほどリーズナブルな価格設定も魅力に挙げられる。ヤリスクロスも安いが、WR-Vは最上級のZ+でも250万円を切る価格を打ち出した。

 燃費のいいハイブリッド車や4WDがないなど、残念な部分も多々あるが、デビューしたばかりの新鮮さも追い風になるはずだ。

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