GMはマーク・ロイス社長が、シボレー・コルベット『ZR1』を運転し、最高速375km/hを記録した、と発表した。この記録は、100万ドル以下の現行量産車の中で最速となる。
記録達成の舞台となったのは、ドイツのパーペンブルクにあるATPオートモーティブ・テスティング・パーペンブルクの高速オーバルトラック。コルベットの開発チームは、南北のストレートで双方向の平均速度を測定し、この記録を打ち立てた。
2020年にミッドシップ方式に移行したコルベットは、新たな性能と革新性を引き出すことに成功した。新型ZR1に搭載されているV8エンジンは、アメリカの自動車メーカーが生産した中で最強のパワーを誇る。GMのソフトウェア、モデリング、ハードウェア開発の深い知識を活かし、アメリカの自動車メーカーとして新たな速度基準を打ち立てた。
記録を達成した「ZR1クーペ」は、標準シャシーとエアロパッケージを装備。標準スポイラー、カーボンファイバー製グランドエフェクト、ミシュランパイロットスポーツ4Sタイヤ、アルミホイールを装着していた。
シボレーのエンジニアたちは、クローズドコース専用の「トップスピードモード」を開発。シャシー制御システムを最高速度用に調整することで、この記録達成を可能にした。
ZR1は6速ギアでエンジンをレッドラインまで回転させ、375km/hに到達。記録走行中は、エンジニアが助手席に同乗し、リアルタイムでデータ分析を行った。この375km/hの記録は一回限りの成果ではなく、5人のエンジニアと2台のZR1の開発車両が、複数回の走行で370km/hを超える速度を記録している。
ZR1の心臓部は、5.5リットルツインターボ付きLT7 DOHCフラットプレーンクランクV8エンジン。SAEガイドラインに基づき、7000rpmで1064hp、6000rpmで828lb-ft(1123Nm)のトルクを発揮する。また、GMの推定では、ZR1は1/4マイルを10秒以下で走破可能。カーボンファイバー製エアロパッケージにより、最高速度時に1200ポンド以上のダウンフォースを生み出すという。
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