自動車用アンテナ大手のヨコオは、10月23日から25日まで幕張メッセで開催される「IoT・エッジコンピューティングEXPO」に初出展する。同社は自動車分野で培った高度なアンテナ技術を活かし、IoT市場への本格参入を図る。

今回の展示会では、今年6月に発表したGNSSフルバンドアンテナやローカル5G対応MIMOアンテナに加え、IoT用途での活用を想定した4G/5G MIMOアンテナなど、各種アンテナ製品を初めて一般に公開する。

注目を集めそうなのは、現在開発中の透明アンテナだ。80%以上の透過率を実現する精細メッシュを使用し、4G/5G/WiFi6/WiFi6E/WiFi7に対応する。高い透明度により、デザイン性や景観を損なわずに設置できるため、車両や建築物のガラス面での使用が期待されている。

さらに、MaaS(Mobility as a Service)向け製品として、スマートフォンで自動車の鍵の制御を行う車両遠隔鍵開閉システムも初展示する。レンタカー事業者やカーシェア事業者、社用車の管理など、小規模台数から活用できるシステムで、クラウド側にあるAPIを活用し、顧客システムとの連携も可能だ。

ヨコオは今後も、自動車分野で培った高いアンテナ技術を軸に、IoTやMaaSなど新たな事業分野への展開を加速させていく。この展示会を通じて、情報システムやハードウェア設計・開発など幅広い企業との接点を増やし、新規顧客の開拓を目指す。

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