最適価格の電力を『アウトランダーPHEV』に、三菱自動車など4社、国内初のスマート充電を商用化

三菱自動車、MCリテールエナジー、Kaluza Japan、三菱商事の4社は10月10日、電動車のコネクティッド技術を活用したスマート充電サービスの商用事業を開始すると発表した。このサービスは、2024年2月に開始した実証事業を経て商用化されるもので、国内初となる。

サービスの特徴は、三菱自動車のコネクティッドシステムとKaluza JapanのEV充電制御プラットフォームが連携し、『アウトランダーPHEV』に対して直接の充電制御を可能にする。これにより、電力市場価格を考慮した充電の最適化が実現し、ユーザーに新しい車両充電体験を提供する。

サービスの利用方法は簡単だ。ユーザーは自宅でアウトランダーPHEVを充電器に接続し、スマートフォンの専用アプリで出発予定時刻を設定するだけでよい。システムが自動で充電を制御するため、特別な設備や難しい操作は一切不要だ。

MCリテールエナジーが提供する「電動車 スマート充電プラン」では、このサービスによる充電最適化を通じて生まれたコストメリットの一部を、電気料金から割り引くことでユーザーに還元する。これにより、ユーザーは毎月の電気料金が割安になるだけでなく、充電制御の実績に応じてポイント還元も受けられる。

このサービスは、再生可能エネルギーの有効活用にも間接的に貢献する。電力市場価格は発電と需要のバランスで上下し、再エネの発電が多い時間は電力市場価格が下がる傾向にあるため、この時間帯に充電を行うことで再エネの活用を促進する。

さらに、充電制御によりピークシフトを実現することで、電力系統設備の効率的な運用を図り、設備増強などの社会的コストの負担抑制にもつながる。

三菱自動車はアウトランダーPHEVの販売とコネクティッドシステムの外部連携を、MCリテールエナジーは「電動車 スマート充電プラン」の開発と運用を、Kaluza JapanはEV充電制御プラットフォームの外部連携と充電制御を、三菱商事は実証事業並びに商用事業化に向けた全体取り纏めを担当する。

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