海外メーカーには日本メーカーのエンジンを搭載したクルマが数多く、世界各地に日本の自動車メーカーのエンジンを搭載したクルマが走っている。今回はそんな海外車達を紹介していくのだが、中にはかなり珍しいエンジンを搭載したクルマもあるのだ。
※本稿は2024年8月のものです
文:永田恵一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年9月26日号
■海外メーカーは他社製エンジンに寛大
海外メーカーはそもそもエンジンを含めたパワートレーンを作れないメーカーが少なくないので、自社で作れないエンジンを共同開発や他社製でまかなうことに寛大だ。そのため日本メーカーのエンジンを搭載したモデルというのもそれなりにある。
その代表が全体的に企業規模の小さいイギリス車で、特にロータスは自社エンジン搭載車自体以前からあまりなく、エンジンは他社製がほとんどだ。
トヨタとロータスは、2代目セリカXXのハンドリングをロータスが監修するなどの関係があった。
トヨタからのエンジン供給はエリーゼに搭載されていたローバー製エンジンが排ガス規制をクリアできなくなってからで、以来エリーゼと2代目エキシージにロータス装着のスーパーチャージャー含めた4気筒、それ以外のモデルには3.5L、V6が供給されている。
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■あのローバーもホンダ製エンジンを使っていた!
ローバーがホンダ製エンジンを使ったのも、かつて両社が資本提携を結んでいたためで、クルマ自体も兄弟車だった。
ホンダとの資本提携により初代400/コンチェルト、600/アスコットイノーバ、800/初代レジェンドという兄弟関係だったため、エンジンも自社製に加えて、それぞれホンダのZC型1.6L、4気筒、1.8L&2.3LのF型4気筒、2.5L&2.7LのC型V6も搭載していた。
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■フェラーリエンジンはグループ内で重宝!?
フェラーリエンジンが初めて外に出たのは、2LのディーノV6。F2参戦のホモロゲ取得用としてフィアット ディーノに搭載。2.4L版はランチア ストラトスにも搭載。
その後ランチア テーマ8.32は308用の3L、V8、マセラティにもV8が供給されたが、同一スペックではないのがフェラーリの矜持だろう。
なお、ジュリアのV6はフェラーリエンジンに着想を得ただけで、フェラーリ製ではない。
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■日産 R381はシボレーエンジン搭載
日産 R381は1968年の日本グランプリで優勝。5L、V12のGRX-1型が間に合わず、日産がドライサンプ化など改良したシボレー製の5.5L、V8を搭載していた。
「どこ製のエンジンか?」これはクルマにおいてそれほど重要ではなく、結局そのクルマがトータルで魅力的かどうかが大事。
今後電動化やエンジンの需要減という背景もあり、日本でも軽乗用車用あたりから、エンジンの共用化が一層進んでいくのではないか。
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