BMWグループとエネルギー大手の「E.ON」は提携を結び、EVの充電コストを最適化する新サービス「Connected Home Charging Package Plus」を発表した。このサービスは、ドイツで開始され、順次他の市場にも展開される予定だ。

新サービスの特徴は、ダイナミック電気プライシングを活用したコスト最適化充電機能にある。利用者は車両やMy BMWアプリを通じて「最適化充電」モードを設定できる。このモードでは、出発時間や必要な走行距離を考慮し、最も有利な充電時間を自動的に特定する。

ダイナミック電気プライシングを利用することで、電力取引所の価格が安い時間帯に充電することができ、年間の家庭充電コストを最大22%削減できる可能性がある。さらに、太陽光発電システムを所有する家庭では、天気予報を活用して太陽光発電の充電を最適化し、追加の節約も可能だ。

このサービスを利用するには、My BMWアプリと「Connected Home Charging Package Plus」、E.ONのダイナミックグリーン電気料金が必要となる。パッケージには、スマートBMW Wallbox Plus(11kW出力、22kWまで拡張可能)、設置とセットアップ、Connected Home Chargingサービスが含まれる。

BMWグループとE.ONの戦略的提携の目的は、EVをビルの電力生成と消費、さらには将来的にはエネルギーシステム全体に統合することだ。これにより、車両は持続可能な家庭の重要な要素となり、モビリティと生活における個人のエネルギー革命に貢献することが期待される。

新車購入時に車両コンフィギュレーターで「Connected Home Charging Package Plus」を選択すると、E.ONのオンラインショップに誘導され、注文を完了できる。既存顧客や対応するEVの所有者向けには、リモートソフトウェアアップデートで充電モードを車両に転送できる。サービスは2年間無料で提供され、その後はサブスクリプションモデルに統合される予定だ。

このサービスにより、BMWはEVのランニングコスト低減と環境負荷軽減を同時に実現し、持続可能なモビリティの普及を加速させていく。

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