2024年3月、マツダが欧州で「6e」という商標を登録申請した。当初は何の意味か分からなかったが、4月に開かれた北京ショーで長安マツダのEV「EZ-6」が発表された時点からパズルのピースが埋まり始めた。やはりマツダはEZ-6をマツダ6として市販するんじゃないの?

文:ベストカーWeb編集部/写真:マツダ

■他社プラットフォームでもマツダ車はあり得る

長安マツダのEZ-6

 EUの知財を管理するEUIPO(欧州連合知的財産庁)のデータベースを検索してみると、2024年3月18日にマツダが「MAZDA 6e」という商標を出願している。素直に解釈すればこいつはマツダ6の電動モデルの呼称と考えるのが順当だろう。

 ところが3月時点では、この情報は宙に浮いてしまった。肝心のマツダ6に電動モデルを開発しているという情報がまったくなかったからだ。

 しかし4月末に開かれた北京自動車ショーで事態が一変する。マツダが現地法人である長安マツダから、まったく新しいEVセダン「EZ-6」を発表したのだ。

 すでに報じられている通り、このEZ-6は長安汽車のEV専用プラットフォームEPA1を使っており、長安汽車のミディアムセダンSL03とは兄弟車にあたる。

「他社のプラットフォームを使っているのだからこれはマツダ6とは別モノだろう」。多くのメディアが当初はそう考えた。しかしEVを取り巻く現実を考えると、この考えは怪しくなってくる。EVの収益性の悪さに各社が苦戦しており、内燃機関時代には想像もつかない連携・提携が行われ始めたためだ。

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■2025年中に欧州でマツダ6デビュー?

EZ-6のインテリア

 そうこうしているうちに、アメリカのメディアから「マツダと長安汽車が、電気自動車輸出協力協定に調印した」というニュースが伝わってきた。ビンゴ。どうやらマツダは長城汽車との関係を、想像するよりもずっと深いレベルで電動化の核心に据えようとしているようだ。

 ここまでの情報をまとめると、長安マツダのEZ-6が、将来のマツダ6として販売されることはほぼ確実なように思える。少なくとも欧州においては2025年内に、EZ-6が新型マツダ6としてデビューするだろう。

 問題はこのクルマが日本導入されるのかどうか。日本ではミディアムセダンが壊滅的な状況にあるため、EVといえどもすんなり日本発売とはいかない。マツダ6といえばセダンと並んでステーションワゴンが人気だから、こちらのデビューと合わせて、日本デビューを飾るのかもしれない。

 セダンとして新しい美しさを秘めたクルマだけに、ぜひとも日本の道を走り出してほしいと思う。

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