「クルマガチャ」という言葉を聞いたことはあるだろうか。この言葉は、レンタカーを利用する際に使われるワードである。時にはハズレのくたびれたクルマ、時には意外なアタリの良車が割り当てられ、そこで味わえるドキドキ感がたまらなく、胸が弾む。今回は自動車評論家である、清水草一氏が岡山で出会った登録3か月の大アタリ車についてご紹介!!

※本稿は2024年7月のものです
文:清水草一/写真:清水草一、トヨタ
初出:『ベストカー』2024年8月26日号

■案内されたのは奇跡の大アタリ車!

レンタカーで乗ると、ヤリス1.5CVTは天駆けるペガサスのように感じた。1.5の余裕のトルクに涙

 岡山駅のEレンタカー。受付から見える範囲にあるのは、ヴィッツと先代フィットとヤリスだった。

 ヤリスが来れば大アタリだなと思ってたら、それが来た! 運転席でオドメーターを確認するとたったの3000キロ! 登録されてまだ3か月! バンザーイ!

 思わずレンタカー屋さんに笑顔で「コレ、新車ですね!」と話しかけたが、「あ、そうですか?」とスルーされた。彼にとってはどれも同じようなもの。カーマニアがガチャ勝負を賭けているとは思うまい。

 ヤリスで走り出してすぐ、私は感動のあまり目の奥が熱くなった。このスムーズさ。この1.5L、3気筒エンジンの分厚いトルク。そしてカッチリとスポーティな足回り。なんていいクルマだろう……。

 取材で広報車に乗ってもこんなに感動しない。レンタカーだとよさが身にしみるぜ!(涙)

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