アイシン高丘は8月22日、インドネシアのパーム油生産会社、PT. Triputra Agro Persada Tbk(以下「トリプトラ」)と共同で、バイオ成型炭の生産・販売を目的とした合弁会社「PT. ATP Bio Indonesia」を設立した、と発表した。

バイオ成型炭は、食品廃棄物であるヤシ殻を原料とした固形燃料だ。石炭由来燃料の代替品として鋳鉄鋳物を製造するための溶解設備に使用される。

この合弁会社は、鋳造業界が抱える課題である石炭コークスを使用する溶解工程であるキュポラ溶解におけるCO2排出量の低減を目指している。石炭コークスは、石炭を乾留(蒸し焼き)して炭素部分だけを残した燃料。キュポラは鋳鉄鋳物を製造するための直立する鋳鉄溶解炉を指す。

バイオ成型炭は石炭コークスの代替材として期待されている。カーボンニュートラルの実現や廃棄物の低減に貢献することを目指している。

現時点で、石炭コークスを100%バイオ成型炭に置換可能という実証評価は完了している。2025年夏頃には、石炭コークスと同等の水準を実現したバイオ燃料として、合弁会社での生産を開始し、世界中の鋳造企業への展開を目指す予定だ。

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