高速道路を走っていたら、前方で大きな赤い旗を振っている人がいた! 旗が振られていたら「そこで何か危険がある」という知らせだ。夏のドライブで目にしてあわてないように心の準備をしておこう。NEXCO各社による解説をまとめた。

旗を振っているのは高速道路事業者NEXCOグループの交通管理隊(パトロール隊)だ。交通管理隊は高速道路の安全を守るため日夜パトロールしており、事故・故障・落下物といった異常事態が発生して何らかの作業を行なう際、隊員は通行中のドライバーへ向けて旗を振って合図を出す。隊員の指示に従って行動しよう。

旗振りサインは6種類あり、それぞれ下記のような意味がある。

●右に寄ってください!……左から右に大きく旗を振る。「右側車線への進路変更をお願いします」
●左に寄ってください!……右から左に大きく旗を振る。「左側車線への進路変更をお願いします」
●速度を落としてください!……旗を両手で持って頭の上から繰り返し振り下ろす。前方で異常事態が発生。「速度を落としてください」
●止まってください!……頭の上で旗を数回交差させたあと、旗を水平に静止する。前方で異常事態が発生して通行できない。「車両の停止をお願いします」
●ご注意ください!……頭の上で旗をゆっくりと大きく振る。前方で異常事態が発生。「注意して運転してください」
●注意して進んでください!……旗を体の前から頭の横まで引き上げる。前方で異常事態が発生。「車線変更せず注意して進んでください」

旗の大きさは、後続車に危険を認知してもらうために「90×90cm」という大きなサイズだ。旗の色は「赤色」または「橙色」が基本で、朝夕方には太陽光と区別しやすいように「黄色」を使う。夜間や雨の強い日は、旗の代わりに指導棒(赤色の棒状のライト)を使用することもある。また作業中は発炎筒や標識も併用する。

過去には後続車の突入により作業中の交通管理隊が巻き込まれる事故が発生しているという。隊員は原則2人1組で作業し、高速道路上では、必ず1人が旗を振って後続車への注意を促すことになっている。旗振りは、高速道路上で行なう作業の基本中の基本だ。

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