7月1日、スズキが待望のニュースを発信した。噂になっていたコンパクトSUV「フロンクス」の日本発売を明かし、ティザーサイトを公開したのだ。タイミングは今年秋ごろとのこと。となるとWR-Vやロッキー/ライズを狙ってる人は、フロンクスも押さえといたほうがいいんじゃない?

文:ベストカーWeb編集部/写真:スズキ自動車、Multi Suzuki Cars

■エスクードなき後はフロンクスが守る!

スズキ フロンクス(マルチ スズキNEXAサイトより)

「フロンクスってなんだ」という人におさらいを。同車は2023年1月、スズキがジムニー5ドアとともに、インドで発表した小型SUVだ。

 インドと聞いて怪しまないでほしい。インドはアフリカや中東への輸出に便利な戦略拠点であるうえ、スズキ・バレーノやホンダWR-Vなど、すでに多くの車種を日本導入しているからだ(すでにインドは自動車販売台数で日本を抜いている)。

 そのインドで、フロンクスはマルチスズキの高級チャンネル「NEXA」ブランドから発売されている。各国での評価も高く、2023年から2024年にかけて、インドや南アフリカでカー・オブ・ザ・イヤーやデザイン・オブ・ザ・イヤーなど6つの賞を獲得済みだ。

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■ボディサイズはロッキー/ライズとほぼ同じ!

フロンクスの1Lターボエンジン(マルチ スズキNEXAサイトより)

 フロンクスのエクステリアだが、精悍なクーペSUVスタイル。この点はWR-Vやロッキー/ライズとの大きな相違点。ティザーサイトで公開されたフロントショットとリアショットをみても、迫力と流麗さが見て取れる。

 ボディサイズは、全長3995mm、全幅1760mm、全高1550mm、ホイールベース2520mm。車幅が65mm広いことをのぞけば、ロッキー/ライズとほぼ同じサイズだ。WR-Vに対しては全長で330mm、ホイールベースで130mm短いことになる。

 エンジンはどうか。現地インドでのラインナップは1Lターボのマイルドハイブリッド(100ps)と1.2L自然吸気(90ps)の2種類(天然ガス仕様を除く)。駆動方式はFFのみで、トランスミッションは1Lターボが5MTとパドルシフト付き6AT、1.2Lは5MTとAGS(オートギアシフト)となる。

 日本になにが来るかだが、わが国の交通環境を考えると上記の2つではやや非力に思える。エスクードの代替という立場を考えると、1.5L以上のエンジン搭載もあり得るかもしれない。

 装備面だが、ディスプレイオーディオ用の9インチ液晶、ヘッドアップディスプレイ、スマホのワイヤレス充電などに対応している。スズキコネクトも搭載し、スマホやスマートウォッチ経由で多彩なサービスも可能としている。

 気になるのが価格だろう。日本での価格は現時点では不明だが、インドでは最廉価グレード(1.2Lの5MT)が約145万円、最上位グレード(1Lターボの6AT)が約248万円で市販されている。

 これらは日本でのロッキー/ライズにかぶる価格帯だが、ホンダWR-Vも値付けをがんばっただけにスズキに期待したいところ。装備などを再検討してぜひ200万円ジャストを実現してほしい。

 スズキは今回ティザーサイトをオープンするとともに、真正面、真後ろという2つの画像を公開したが、7月中旬には第2弾の情報を公開するという。人気のコンパクトSUV市場で、スズキの反撃に期待しよう。

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