長安マツダが北京ショーで発表した「EZ-6」。もしや新型マツダ6(アテンザ)かと思いきや完全別モノ。次のモデルは当面ないとしながらもSUVだらけになってしまったラインアップをみるとマツダファンならずともセダンやステーションワゴン復活を期待している人も多いハズ。そこで新型マツダ6のあるべき姿を一挙に!!!!!

文:吉川賢一/写真:マツダ

■EZ-6はPHEVもあるゾ

魂動デザイン特有の生命感やエレガンスを表現しながら、電動化時代に相応しいスタイリングとなるよう注力したという

 マツダによると、EZ-6は中国におけるお客様のニーズや嗜好に幅広く対応するべく、バッテリーEVとプラグインハイブリッド(PHEV)の2機種を設定する電動車とのこと。航続距離はバッテリーEVモデルが約600km、PHEVは1度の給油で1,000km以上を想定しているという(BEVはCLTCモード、PHEVはCLTC総合モード)。

 ボディサイズは全長4,921mm×全幅1,890mm×全高1,485mm。MAZDA6(4,865×1,840×1,450)よりも、56mm長く、50mm幅広く、35mm全高が上がり、サイズの上では、DセグメントからEセグメントと格上げとなった。

 前後重量配分は50:50で、フロントにストラット式、リアにはマルチリンク式のサスペンションを投入し、高速走行時の安定性を向上させる電動リアスポイラーも採用した後輪駆動車。デザインは、テーマである「Authentic Modern」にもとづき、魂動デザインを取り入れたデザインを踏襲、クーペのような伸びやかなフォルムだ。

 中国市場ではまだまだ影響力の弱いマツダだが、この新型電動車のEZ-6をもって、メルセデスベンツやBMW、アウディなどの御三家のほか、中国国内ブランドや日本メーカーも力を入れる中国市場向けのラグジュアリーセダンのカテゴリに割って入ることを目指していると思われる。

内装も非常にラグジュアリーな雰囲気が漂う。車外からでも音声操作が可能なインテリジェントパーキング機能、音声、タッチ、ジェスチャーなど、様々な方法での操作が可能なスマートキャビンが備わる
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■EZ-6をベースに他のパワートレインも搭載した姿が新型マツダ6か!??

マツダEZ-6のイメージイラスト。キャビンが後ろ寄りかつ、後方に向けてなだらかに繋がるルーフラインなど、このまま次期型MAZDA6として登場させてほしい

 EZ-6自体は中国市場専売車だが、この車体に(BEVとPHEVに加えて)他のパワートレインも搭載した姿が新型マツダ6になるのではないかと筆者は考えている。国内市場や欧米市場向けとして、CX-60にも搭載された直6ガソリン、直6ディーゼル、直6ディーゼルハイブリッド、そして直4ガソリンのプラグインハイブリッドなども用意されるだろう。

「高級車=マルチシリンダー」にこだわる客層には直6を、次世代パワーユニットの威力を味わいたい客層にはPHEVを、という、まるでメルセデスベンツやBMWのようなパワトレ戦略のようでもあり、(欧州メーカーと)同様のパワトレラインアップを保有するマツダならではの戦略だ。

■ツインロータリー、トリプルロータリーのストロングハイブリッドも期待したい!!

 このほか筆者は新型マツダ6では、先のマルチパスウェイワークショップでマツダが初公開した、縦置きツインロータリーのストロングハイブリッドや、更なる隠し玉として、トリプルロータリーのストロングハイブリッドも用意されるのではないかと予測している。フラグシップモデルに、ロータリーエンジンの後輪駆動セダンがラインアップされることは、ロータリーエンジンのBEVをつくる専売特許をもつマツダならでは。実現すれば、世界中の自動車ファンからも注目されるはずだ。

 ここ数年はラージ商品群に力を入れてきたマツダだが、今後はすでに次期モデルの開発が表明されているCX-5のほか、MAZDA2やCX-3、ロードスターなども、モデルサイクルから考えれば、そろそろフルモデルチェンジとなるはずであり、期待は高まる。はたして、次にマツダから発表される新モデルはどのモデルか!?? マツダの動向からは目が離せない。

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