新型ティグアンの日本導入が待ち遠しいフォルクスワーゲンだが、もう1台楽しみなクルマが登場した。それがタイロン。これまで中国専用モデルだったが、2代目に進化するにあたりグローバルモデルとなることが決定したのだ。こいつは日本にも来るのでは?

文:ベストカーWeb編集部/写真:フォルクスワーゲン

■全長を20cm近く延ばし7人乗りに大変身!

フォルクスワーゲン・タイロン(現行モデル)

 フォルクスワーゲンは6月3日、これまで中国専売車だったタイロンをドイツの本拠ヴォルフスブルク工場で生産すると発表した。

 そもそもタイロンとは、2018年に中国の成都モーターショーでデビューしたSUVだ。全長は4590mm、全幅1860mm、全高1660mmというからティグアンとほぼ同寸だが、Cピラーがわずかに寝ていてクーペっぽい点が異なる(タイロンには別にクーペSUVの「タイロンX」もある)。

 フォルクスワーゲンは、この初代タイロンを2代目へと進化させるにあたり、ボディを拡大して7人乗りとすることにした。同時に中国専売を止め、欧州や北米でも販売するグローバルモデルへと昇格させたのだ。

 その成り立ちだが、ボディは20cm近く延長され、全長は4750mm前後となる模様。ホイールベースは2800mm程度となる。サイズ的に「広々した3列目シート」は無理だが、近距離ドライブで大人が過ごせるスペースは確保できそうだ。

 プラットフォームは最新のMQBevoを採用。パワーユニットに関しては、近年のティグアンやパサートにならい、48VマイルドハイブリッドのeTSIとPHEVが追加されるはずだ。

■タイロンは日本の道にピッタリ!

先代ティグアンのロングホイールベース版「オールスペース」。タイロンはこのモデルの実質的な後継車となる

 フォルクスワーゲンの戦略だが、ヨーロッパでは先代ティグアンに設定されていた7人乗りも可能な「ティグアン・オールスペース(※サードシートはオプション)」を廃止し、このタイロンをその後継に位置付ける。

 アメリカ市場では、ティグアンとアトラス(全長5mの7人乗りミッドサイズSUV)の中間モデルとして、このタイロンを売り込むと考えられる。

 新型タイロンはすでに擬装した姿がスクープメディアにも捕らえられており、2024年末には発表されるのではないかと予想される。欧米で発売となると日本への導入が気になるが、3代目トゥアレグが大型化&高価格化して日本導入を見送った経緯もあり、判断が分かれるところだ。

 とはいえサイズでいえば、タイロンは全長4750mm、全幅1800mmだから日本の道にはピッタリだ。なんとか400万円台で発売してもらい、VWの人気モデルへと育ててほしい!

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